伴食者
こんにちはー!
じ~にょは、入院しているお子様の所に訪問して、パフォーマンスをして笑顔を届けるという「ホスピタルクラウン」という活動をしています。
病院にクラウンっというと、違和感を感じる方もいらっしゃるかも知れませんが、
たくさんの方に笑って頂き、必要とされています。
実際にパフォーマンスをした後は、
「また来てね」っと言って頂いたり、その場でお手紙を書いて頂くこともあります。
クラウンがいることによって、その場が明るくなったり、笑顔が増えたり、それによってコミュニケーションが円滑に進んだり、時にはクラウンを見て、「このようになってはいけない」っと反面教師のようになったり、、、
入院されている方で特に長期入院されている方にクラウンはとても重要な存在になることがあります。
さて、前回、中世のヨーロッパには宮廷に道化師がいたという記述しました。
クラウンが宮廷にいるという事は、ホスピタルクラウンと似たような効果があったのではないでしょうか?
お城に「クラウン?」っと、一瞬、違和感を感じてしましますが、
宮廷で長く生活されている方にとって、異質なクラウンの存在は人間関係を円滑に進めるためにも、必要な存在だったのでしょう。
ここまで、当ブログにおいてクラウンの歴史をたどってきましたが、
本日はさらに歴史をたどって、紀元前まで書いていきたいと思います。
ただ、歴史を上がっていけばいくほど、データが残っておらず、信ぴょう性も薄くなり、すごく書きづらいです。
本日の内容は、難解で読みづらいと思います。
でも書くことが大事だと思い、書いてみました。
ティル・オイレンシュピーゲル(Till Eulenspiegel)
ヨーロッパの宮廷に道化師が現れる少し前の14世紀にドイツにいたと言われるおどけもの(トリックスターとも言われています)です。
様々ないたずらをして、人々を愉快な気持ちにさせたり、不快な気持ちにさせたりっと。
その物語は日本でも、「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」という本が発売されており、読むことができます。
日本で言う「一休さん」に例えられたりもします。
写真で見て分かるように、格好は典型的なクラウンの格好で、宮廷道化師の衣装に近いものもあります。
実際に実在したかは不明ですが、ドイツでは伝説的なトリックスターとして語り継がれています。
この頃の道化師は、流浪の道化師として、物まねをしたり、アクロバットを披露したり、面白い話をして旅をしたりして、宮廷に出入りするものも存在しました。
宮廷では、彼らから話を聞いて、隣国の情報を仕入れるなど重宝していたともいいます。
オイレンシュピーゲル像
伴食者
食事を共にする者の事です。
現代で例えると、誕生日パーティをしたい子どもがいるとします。
たくさんお友達を呼びますが、もっと盛り上げるために、クラスの面白い友達を招待することにしました。
この時、面白いお友達が伴食者です。
他のお友達は参加費として500円をもらっていましたが、面白い友達は無料で招待されました。
伴食者とは、このように食事会などを盛り上げるために呼ばれる面白い人たちのことを言います。
もともとは、行政官や宮廷などの公式なパーティに招かれて、物まねや小話などで笑いを作り、その場を盛り上げる役割でした。
古い記述では、2世紀にアテナイオスが書いた 『晩餐するソフィスト達』に伴食者の記述があります。
また、プルタルコスという伴食者が2世紀にいたとされています。
さらに歴史をさかのぼると紀元前4世紀の哲学者ソクラテスの周りにフィリッポスというおどけものが存在して、食事などの場を盛り上げていたという歴史もあります。
余談ですが、じ~にょもお友達の結婚式に呼ばれて、余興をする代わりに、チップを頂いたり、贈り物をもらったりした事があります。
まさにこれは伴食者ですね。
宮廷に出入りするという性質から、宮廷道化師の祖先のような存在です。
参考文献「道化」 ウェルズフォード
さらに以前のクラウン
ここからは、あまり詳しいことは分からないので、今までに調べて出会ったクラウンに関係のありそうな記述をまとめていきます。
ソ連の「サーカス小百科辞典」でクラウンをひくと、「クラウンの祖先は古代ギリシア・ローマの喜劇(ミーモス)(紀元前5-7世紀末)が出てきます。
ミーモスとは軽業や寸劇、物まねを取り入れた軽い劇のことです。
紀元前446~385年ごろ古代アテナイの喜劇作家アリストパネスが活躍したという記述もあります。
紀元前2498年から紀元前2345年
エジプト第5王朝のファラオの宮廷にダンガと呼ばれる小さなピグミンがやって来たとされる。
紀元前2345年頃から2185年 エジプト第6王朝
ペピ1世の時に最古のジェスターがいたとされている。
黒人の侏儒ジェスター。
クラウンの歴史は、古代のエジプトにまでさかのぼっても存在します。
詳しい話は分かりませんが、どこの国にもどこの時代にも「笑い」は存在しており、おどけものも存在していたのではないでしょうか?
そもそも、「笑い」は、「愛」などと一緒で人間がもともと生まれ持ったものだと思います。
よってクラウン的な存在は人類の誕生とともに、現れていたことでしょう。
なんて記述でまとめておきます(笑)
また、勉強してこちらの記事も随時、更新していく予定ですので、気が向いたら遊びに来てください。
それでは!
クラウンの歴史をまとめたページ↓