チャップリンの作品集⑥

エッサネイ社との契約が切れたチャップリンはミューチュアル社に来て、映画を撮影していきます。
キーストン社でドタバタ劇を磨き、エッサネイ社でストーリー性が増したチャップリンは、ミューチュアル社でさらに凄みを増していきます。

今後のヒットを飛ばす長編映画にも繋がっていく作品が多く、チャップリンにとっても貴重な時間だったと感じられる時代です。

チャップリンの替玉 THE FLOORWALKER

ミューチュアル社に来て最初の映画作品。
デパートを舞台にしたコントのような作品。
エレベーターやエスカレーターを使ったギャグが面白い。
当時はとても斬新なものだったと想像できます。

話はいつも通りの追いかけっこになる展開ですが、チャップリンに似た人物が登場して、その人と鏡のギャグをやるのが新しい。
ミラーギャグと呼ばれるクラウンのお決まりのギャグですが、チャップリンも映画の中で演じていたとは知らなかったです。
ちょっと貴重。

見た目に面白く、単純に楽しむ事ができる映画でした。

チャップリンの改心 POLICE

1916年のミューチュアル社に来てからの公開ですが、エッサネイ社時代に撮った最後の作品。

刑期を終えたチャップリン。
しかし、すぐに泥棒を始めてしまいます。
ところが泥棒に入った家のエドナに優しくされて、心が動いていきます。

ただのドタバタ劇ではなく、その中にある人間の心を描いた作品です。
このような映画を作れるのが、他のコメディアンとの違いではないでしょうか?

今後に活きてくる作品です。

チャップリンの消防夫 THE FIREMAN

消防夫という設定。
チャップリンは、ドジな下っ端の役柄。

前半は相変わらずのギャグをたくさん散らばめて、単純に見て楽しめる展開。
後半にかけて、街に繰り出し、消防車が登場したり、ホースで水をたくさんの人にかけたりとスケールがあがっていきます。

最後はチャップリンがビルをよじ登っていき、女性(エドナ)を助けます。
ちょっとしたストーリー性を感じる作品です。

チャップリンの放浪者 THE VAGABOND

哀愁たっぷりの作品。
チャップリンがときおり見せるギャグだけでなく心情を描いた映画。

最初の酒場のシーンでは、ギャグが多めでチャップリンのキャラクターも表しています。
次のチャップリンと少女(エドナ)との出会いのシーンではギャグに加えて、悪者をやっつけるヒーロー的なチャップリンが表現されています。

物語はエドナが画家と出会いハッピーエンドを迎えかけますが、振られてしまったチャップリンの描写が切ないです。

最後は全員ハッピーエンドになって、なんだか心が温まるような作品です。

ミューチュアル社に来てからの2作品とは違いドタバタが少なめですが、物語として見ごたえのある作品です。
短編時代ではこの映画が好きと評価する人も大勢います。
人気の作品です。
ぜひ一度、ご覧ください。

午前1時 ONE A.M.

最初から最後まで酔っ払いの演技です。
今までの酔っ払いの作品との違いは、ほとんどが一人芝居という珍しい映画です。
登場人物が最初に出てきた、タクシーの運転手くらいです。

チャップリンはかなり体を張っています。
転んだり、ぶつかったりはもちろんですが、階段から落ちたり、ベッドと格闘したりします。
よくケガをしないものだと感心します。

登場人物が少ない代わりに、道具がしっかりしており、
アイデアがいっぱい詰まった作品で、チャップリンを存分に楽しめる作品でした。

チャップリンの伯爵 THE COUNT

これまでにも何度か演じた上流階級になりすますという設定の作品。
前作と打って変わって出演者が多いです。

冒頭は仕立て屋の見習いのチャップリンのシーン。
相変わらずのギャグの連続で楽しめます。
伯爵になりすましてからは、上流階級を皮肉った食事のシーンも見ものです。

この社会批判のようなものもチャップリンの得意とする手法ですね。

最後は床の滑るダンスフロアでの追いかけっこ。
オチはパーティでの大乱闘で終わるかと思いきや、チャップリンが逃げていく姿でおしまいでした。

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