映画の中のクラウン達②~「三大喜劇王」だけじゃない

以前に「三大喜劇王」として、
チャーリー・チャップリン、バスター・キートン、ハロルド・ロイドいついて記述し、おすすめ映画もご紹介させて頂きました。

その三人以外にも同時期に活躍していたコメディアンは多数、存在します。
その中でも、有名なコメディアン&映画を紹介させて頂きます。

まずは、

・ベン・ターピン
・ラリー・シーモン
・ハリー・ラングドン
の3人。
それぞれソロで活動していて「三大喜劇王」に負けない活躍をしていました。

さらには、
・ローレル&ハーディ
・マルクス兄弟

サイレントからトーキーの時代になっても活躍していた二組。
こちらはコンビやトリオとして活動していて、チームならではの笑いの取り方もあり、「三大喜劇王」に負けていません!

それでは、どうぞ、お読み下さい。

ベン・ターピン(Ben Tuppin)

(1869~1940)
『三大喜劇王』よりも早くに映画に出演しはじめる。
右目が事故の影響で、中央に寄っているが、それを活かしたコミカルな表情で笑いを誘う。
ドタバタしたスラップスティックコメディが得意で、転がったり、ぶつかったり、体を張って喜劇を演じていくスタイル。

チャップリン映画にも何本か出演している。

なかでも、チャップリンとの共演作「酔いどれ二人組」(1915年公開)は、ベンの持ち味が発揮されている映画です。
チャップリンとのコンビで酔っ払った二人がレストランやホテルでドタバタ。
チャップリンに殴られ蹴られ、しまいにはレンガで殴られたりするが、リアクションが面白く、技術の高さを感じられます。

ハリー・ラングドン(Harry Langdon)

(1884~1944)
白塗りの顔に目を強調したメイクで口元も可愛らしい印象。
ベビー・フェイスが売りで活躍した。

実際に映画で見てみると顔がシンプルなのか表情がとても見やすい。
また動きも、他の喜劇役者と比べて少しのんびりなイメージがあり、愛嬌がある。人気が出るのも頷ける。

笑いのスタイルは基本、ドタバタ。天然系。

トップ・ボードヴィリアンとして約20年活動した後、40歳を過ぎて映画界入り。
マック・セネットというコメディ映画のプロデューサーに見出されて露出を増やす。

1926~27年にかけての人気はチャップリンを超えていたとされている。
次第に人気は衰退していったが、喜劇史に名前を刻む一人。
日本ではDVDなど販売されておらず、なかなかお目にかかれない。

ラリー・シーモン(Larry Semon)

(1889~1928)
20年代、スラップスティックコメディの人気者。
小柄で白塗り、パッチリとした目がかわいらしく、よく動く。
人や車に追いかけられたり、ドタバタするコメディが中心。

父は、魔術師のゼラ・ザ・グレート。
映画の中でも、奇術的なトリックが登場する。

身振り手振りが大きなアクションで、これは元々、漫画をかいていたことが影響しているかも知れない。

後に紹介するローレルともコンビを組んでいたことがある。

20年代後半に、人気は徐々に下降していった。
肺炎のため、28年に死去。
現存しているフィルムは少ないが、当時のコメディ映画界では、有名であった。

ローレル&ハーディ

ローレルとハーディ


スタン・ローレル(Stan Lauel)
1890~1965


オリヴァー・ハーディ(Oliver Hardy)
1892~1957

二人組のコメディアンです。
日本では「極楽~」というタイトルで映画やDVDが出ている。
2018年には、『僕たちのラストステージ』という二人の晩年が描かれた映画が公開されている。

体をはったドタバタのコメディがベースで、物や家を破壊していく。

映画の撮影技術の向上もあって、顔のアップのシーンも多く、表情も面白い。

また設定も病院であったり、ビルの屋上であったり近代的なものも多く、コント番組を見ているような感覚で楽しめる。

さらに、このコンビの面白い所は二人のキャラクターの対比ではないでしょうか?
見た目も性格も真逆。
例えば、小柄なローレルが大柄なハーディを振り回すシーンは、ただの二人組が演じるよりも、効果的なギャグになっています。
「コンビ芸はこういうものだ」っと、教科書のような二人組です。

個人的なおすすめは、1920年代後半から1930年代前半の映画。

マルクス兄弟

マルクス兄弟

チコ・マルクス、ハーポ・マルクス、グルーチョ・マルクスの実の兄弟からなるトリオ。
初期のころは、ゼッポ・マルクスも加えた4人でも活動していた。

サイレント映画時代に活躍したというよりも、後のトーキーの時代になってから脚光を集め出しました。

とにかく個性的なメンバーで、グルーチョ・マルクスは、マシンガンのようにしゃべるスタイルで日本のかつてのエンターテイメント界にも影響を与えました。
癖のあるチョビ髭スタイルは、後の映画でもオマージュされたりしました。
怒涛のような喋りで一気に笑いを作っていきます。

クラウン的な視点でいくとハーポ・マルクスにしびれます。
グルーチョとは対照的にまったく、しゃべらないスタイルのキャラクターです。

世界的なハープ演奏者というのは余談ですが、クラウンのボケとしても間違いなく世界的なレベルです。
調子に乗った時は、ボケてボケてボケ倒します。
時にクドいくらいにボケてきて、あきれてついつい笑ってしまいます。

この辺りはさすが兄弟だなって感じがします。
グルーチョは言葉でたくさんの笑いを作り出し、ハーポは動きでたくさんの笑いを作り出す感じですね。
笑いの作り出す方法は違えど、笑いの取り方は直球というか、かなりパワフルなイメージがあります。

「マルクス兄弟で好きな人は誰か?」とクラウン仲間に聞くと、グルーチョかハーポに分かれることが多いのですが、チコ・マルクスもなかなか癖が強くて、3人がまとまってボケてくるときの破壊力たるや、、、

おすすめ映画は、『我輩はカモである(Duck Soup)』という映画です。

有名なのが鏡のシーン。
これを見るだけでも十分に見る価値があります。

クラウンでいう古典作品のミラーギャグです。
二人が向かい合って、鏡のように動くギャグです。
過去から現代まで含めて世界で一番有名なミラーギャグではないでしょうか?

ほかにもこの映画では、いくつかの笑える状況設定があって、どこか懐かしさを感じるのは、初期の日本のお笑い番組でマルクス兄弟の手法を真似て演じていたからだと思います。

『三大喜劇王』と比べて、映画の撮影技術も向上してきて、それを上手く活かして笑いを作り出したのがマルクス兄弟だったのではないでしょうか。

本日はここまで。
また近日に、それ以降の「映画の中のクラウン達」をご紹介させて頂きます。

過去のブログ「三大喜劇王」はこちら↓

続きはこちら↓

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