クラウンのメイク~オーギュストについて

「Good Morning!」

最近、クラウンの英語の資料を読み始めた、「マイネーム イズ ジーニョ」です。

と言っても、決して英語ができるわけではではないので四苦八苦しています。
翻訳機能などを使いながら、のんびりと和訳しています。
もっと、まじめに英語の勉強をしておけば良かったと後悔中です。

本日は、クラウンのメイクについてのオーギュスト編です。
前回は、ホワイトフェイス編をブログに書きました。
クラウンのメイクの基礎的なお話も以前に書かせて頂いたので、読んでない方はまずはそちらをご覧ください。

日本でもクラウンのスタイルとして主流になっているオーギュスト。
それでは、ご覧ください!

オーギュストのキャラクター特性

まずは、オーギュストの性格からです。

と言っても、オーギュストの性格は自由です。
ホワイトフェイスよりも制約が少ないのが特徴です。

自分の持っている性格を、そのまま誇張して表現するクラウンが多いです。

例えば、怒りんぼうな性格なら、より怒りんぼうなってみたり、せっかちな性格だったら、よりせっかちなキャラクターになります。
他のクラウンよりは賢くはないですが、だいたいはみんなから愛されます。

キャラクタークラウンのトランプよりも不運ではないです。
時々、ホワイトフェイスを助けようと試みますが、ほとんどが失敗に終わります。
メイクも動きも一番ダイナミックで一番おどけています。

オーギュストのメイクと衣装

メイク

メイクはピンクか肌色をベースにします。
ホワイトフェイスのように白ベースではありません。
目や口の周りを白色で塗るクラウンが多いです。

鼻は大きな赤い鼻です。

こちらもキャラクターの作り方と同じで、大きな口をしていたら、口を誇張したメイクにしたりして、それぞれ持っている顔の特徴を強調するメイクをしたりします。

ホワイトフェイスのように隠したりせず、口や目などを誇張します。
離れているお客さんにも見やすいように、口や目の周りにアウトラインを入れても良いです。

ほっぺには赤系の色を入れるクラウンが多いですね。
眉毛も個性的な方が多いです。
目の周りに黒い点や線を描くことによって、自分の目の動きを強調させたりする役割もあります。
唇は赤色か黒色が一般的でたまにブルー系の色を使っている方もいます。
ちなみに青色は、不幸を招く色として、メイクでは使われない事も多いんです。
上唇には色を入れないクラウンも多く、笑っているように見せるためというのもありますが、リングリングサーカス系のクラウンがそのようにする事が多かったためとも言われています。

日本人には「三善」というメーカーの舞台用の化粧品が好まれています
(色はお好みで)↓

衣装

衣装も堅苦しいルールはありません。

色彩鮮やかな衣装を着ているクラウンが多いです。

また、パッと見て、その人がどういう人なのかが分かるような衣装を着ることが大事とも言われています。

衣装も誇張することが鍵となっています。

小さい帽子を被ったり、大きすぎるコートを着たり。大きなネクタイをしたり、短いズボンを履いたり、、、
お客さんに、「この人は何か変だな」っと思わせることが重要です。

オーギュストの歴史

(↑フラッテリーニ兄弟)

最後にオーギュストの歴史に触れておきます。

ホワイトフェイスほど歴史は長くなく、1864年にトム・ベリングスというクラウンが創造したと言われています。

ここからは引用です↓


レンツサーカスのべリングという綱渡り芸人が綱渡りに失敗ばかりしていたときに、その滑稽さから観客から爆笑が巻き起こった。

その時、観客の中から「オーギュスト!オーギュスト!(ベルリン方言で愚か者)」と叫んだものがいた。
オーギュストは、間抜けで、愚鈍で不器用、へまを繰り返す道化であった。

(参照 大島幹雄『デラシネ通信』)

>道化もだんだんと口を利きたくなってくる。
一人で話しているわけにはいかないので、その相手役としてオーギュストが登場する。
外国でオーギュストを見た人は、オーギュストをクラウンと言っていますが、実はクラウンの相手をする男をオーギュストと呼んでいた。
オーギュストはクラウンが喋るようになってから登場した。

1864年、イギリスに登場した。
オーギュストはトム・ベリングスという人によって創造された、といわれている。

ベリングスが「オーギュスト」という芸名を持っていて、そこから出たと言われている。
ダボダボの太くて長がすぎるズボンをはいて、白チョッキ、大きな白のネクタイ、大きなダボダボの白手袋に大きな赤い鼻。

(参照 蘆原英了 『サーカス研究』)

さらに、20世紀に入り、オーギュストを発展させたクラウンとしてアルバート・フラッテリーニ(AlbertFratellini)とルイ・ジェイコブス(Louis Jacobs)があげられます。
アルバート・フラッテリーニはクラウンチームのフラッテリーニ兄弟として活躍し、オーギュストの振舞い方を定着させていきました。
(上の写真の真ん中のオーギュストがアルバート・フラッテリーニ)

ジェイコブスは、アメリカのサーカス団「リングリングサーカス」で活躍し、オーギュストを発展させていきました。

オーギュストのクラウンは、世界や日本でも広まっていき、現在、一番多いクラウンのスタイルになっているのではないでしょうか。

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